さぼうる — 創業70周年の老舗が見せる、変わらないやさしさ
神保町駅から徒歩すぐ。路地の奥に入ると、突然現れるのが「さぼうる」。
1955年創業、今年で70周年を迎える老舗喫茶です。
店先には木々のツタが絡まり、岩壁のような外観が印象的。

まるでアマゾンの森の中に迷い込んだような、非日常的な世界が広がります。
緑に包まれた扉をくぐる瞬間、都会の喧騒がふっと遠のく。そんな感覚に包まれます。
店内は木の温もりにあふれ、どこか洞窟のような落ち着いた空間。
ランプのやわらかな明かりと、少し古びたテーブルが懐かしさを感じさせます。
まるで時間が止まったかのような雰囲気の中、常連客や学生が静かにコーヒーを楽しむ姿も印象的です。

実食レポート:7色のクリームソーダ(850円)
「さぼうる」の名物といえば、7色のクリームソーダ。
7種類から選べ、 どれも宝石のようにカラフル。
今回選んだのは、涼しげなブルーハワイ味(850円)。

透き通るブルーのグラスに、しゅわっと弾ける炭酸とたっぷりのバニラアイス。
まるで夏の海辺のような爽やかさ。
ひとくち飲むと、ラムネのようなやさしい甘さが広がり、 冷たいソーダと溶けかけたアイスのまろやかさが絶妙に重なります。
口の中に広がるその味わいは、どこか懐かしく、心まで涼しくしてくれるよう。
70年続く“居場所”のあたたかさ
時代が変わっても、ここには変わらない温度があります。
木の香り、ランプの灯り、そして静かに流れる時間。
それらすべてが“さぼうる”の世界観をつくり出しています。
ブルーハワイのクリームソーダを片手に、 この不思議な“都会のアマゾン”でひと休みしてみては。 そんな特別な時間が味わえる喫茶店です。
